落花岩を屏風のように映し出している白馬江の川岸に位置している皐蘭寺(コランサ)は、百済末期に建てられたものと推定されています。百済の王たちが休息を取るための東屋だったという人もいれば、百済が滅亡するときに落花岩で身投げした三千宮女の精神を後世に伝えるために建てられたという説もありますが、皐蘭寺についてのはっきりした記録は残されていません。寺の後方にある岩の間には皐蘭井という井戸があり、また井戸の上にある岩の間には皐蘭草が生えています。百済の王たちは1日に1回ずつ皐蘭井から湧き出る水を飲んでいましたが、水を汲みに行く家来たちは、皐蘭草の葉を水に浮かべることで皐蘭井からもってきた水だということを証明しました。この地は白馬江の美しい景色を観賞するのには、この上なく素晴らしい場所です。白馬江の遊覧船に乗って、水上の情趣を楽しむのも、よい思い出となるでしょう。