【歴史と文化が息づく江華ナドゥルキル】
江華ナドゥルキルは海岸に沿って1.3kmごとにある墩台と、江華山城を結ぶ道です。そして、高麗王陵を張り巡らすように造られた道を指します。また、山と野原、海と文化財を楽しみながら歩く道です。
江華島は島の全体が博物館と言えるほど多くの遺跡があります。支石墓や、青銅器、モンゴルの侵略に対抗するために江華島に移ってきた高麗の跡が見られる高麗宮址や高麗王陵が残っています。また、江華山城と海岸に設置された朝鮮時代の遺跡もたくさん残っています。そして、西海岸の美しい夕日や干潟、摩尼山、高麗山、のどかな農村の風景などを各コースで楽しめるようになっています。
江華ナドゥルキルの背景には、江華島の地域の由来と風景、人物などを歌にした江華島のソンビ(学者)である高在亨(1846-1916)が記した「沁都紀行(シムドキヘン)」という詩集があります。沁都紀行は高在亨が1906年桃の花が咲き乱れる春の日に、故郷のドゥドゥミ村(現 仏恩面 斗雲里)を出発し江華島全域の約100の村を旅行しながら書き記した紀行詩が綴られた詩集です。高在亨が大韓帝国の 暗鬱の時代に急速に消えていく風俗を嘆き、自分が生まれ育った故郷で歩いた道を約100年過ぎた今、江華郡が生態文化探訪路として新しく誕生させたのです。江華ナドゥルキルは高在亨が故郷を思い詠った詩の道であり、歴史と文化の跡が残っている道です。
【江華ナドゥルキル第7コース】干潟へのキル干潟へのキルは、ファド公営駐車場~干潟センター~ファド公営駐車場(20.8㎞)区間でファド公営駐車場を抜けるとめったに見ることの出来ない、人の身長ほど高く伸びた小麦畑があります。そこを過ぎ、上峰山のイルマンポキルに入ると、空を遮るほど生い茂った木の葉ののトンネルに出会います。誰も足を踏み入れなかったかのようなこのトンネルの下には、テンナンショウ、ヒメザゼンソウなどが野生の花がたくさん生息しています。このトンネルを抜けると広大な干潟がパノラマのように広がっています。冬になると世界5大干潟と干潟センターで天然記念物のクロツラヘラサギなどの渡り鳥も見られます。