慶尚北道(青松郡 )

すべての人々に開かれている自然の中の安息の場・察訪公宗宅は青松沈氏(チョンソン・シムシ)岳隠公・第9代子孫である察訪公・沈鐺(シム・ダン)の宗家として1933年・癸酉年の年に建てられ長年村の祀堂として使われた由緒ある家屋で、郷土文化遺産13号に指定されています。 建物は中庭を囲むように「コ」の字型の構造となっており、入口の大門は北向きになっているのが特徴です。 99間の広さを誇る松韶古宅(ソンソコテク)と塀を挟んで反対側に建っており、薪による伝統的な方式のオンドル部屋や広々とした中庭、家庭菜園などがあります。 都会では難しい韓屋の素晴らしさを体験したい人々のやすらぎの場を提供する察訪公宗宅。伝統韓紙で仕上げた客室、そして寝具には布団を用意、鳥のさえずり、風の音以外には聴こえない閑静な場所に察訪公宗宅はあります。 敷地内には神位を祀る祀堂(サダン)もあり、風情あふれる実家のような佇まいの宗宅です。


全羅南道(羅州市 )

全羅南道羅州市(ナジュシ))の「トレ韓屋村」は高麗時代から続く村で、村の至るところに文化財に指定された韓屋がある古きよき伝統を継承・保存してきた村です。この韓屋村の「山には花が咲く」(サネヌン・コチ・ピネ)は地方文化財に指定された「洪起昌家屋」や国の文化財に指定された「洪起膺家屋」に挟まれる形で建っている築100年を越える韓屋です。1917年に建てられたこの韓屋ですが、釘を一本も使わず厳選した木材のみを使って建てたといわれています。 この韓屋はここで生まれ育った韓屋の持ち主が大事に管理している韓屋です。2011年に宿泊を目的に改修工事に着手、2013年から宿泊施設として営業を始めました。2014年に再度韓屋の隅々まで手を入れ、改修をしています。韓屋の改修の過程で古い扉の一部を交換しましたが、その際取り外した古い扉を捨てずに中庭のテーブルに作り変えて再活用、中庭の雰囲気に特別な趣を与えています。また建てた当時からある年季の入った縁側は昔の姿そのままにしてあります。 芝の中庭には樹齢60年を越えるカエデの木が長い歳月を経て来たことを物語るかのように趣のある姿で立っており、さらに小さな木々があちこちにあって、すばらしい自然の香りを感じることができます。また韓屋の前に広がる山々姿は大変すばらしいものがあります。 「山には花が咲く」には4つの部屋があり、各客室とも最大3~4人まで利用できます。各部屋にはキッチンやトイレがあり、エアコン・テレビ・洗面用具・食器などが完備しており大変便利です。 また断熱材を補修工事の際に入れ、夏は暑すぎず、冬は寒すぎない環境でご宿泊頂けます。美しい韓紙や昔使った小物などで部屋のインテリアにも気を使い、韓屋ならではの趣ある造りとなっています。韓屋の主人の心細やかなおもてなしの心が見え隠れするそんな韓屋です。 そして広々とした芝の中庭の片隅にはつややかな石が敷き詰められ趣があり、この韓屋の父親が3年がかりで造り上げたとのことです。中庭にはそれぞれの客室の宿泊客が利用できるよう野外テーブルが置かれています。清潔さ、そして真心を大切にする韓屋の主人の気配りのせいか、全体的に整理整頓が行き届き、ゆったりとした雰囲気がする韓屋です。 韓屋の前には羅州市が作った散策路があり、傍らには韓屋の主人が耕した家庭菜園もあります。中庭にはヒョウタンやヘチマが生っており、裏山にはどんぐりの木が生い茂っています。 また、車ですぐの所に羅州山林資源研究所内にある羅州メタセコイアの道があり、山林浴も可能です。 さらに「山には花が咲く」のすぐそばには文化財となっている韓屋が数多くあり、ぐるっと巡ってみるものおすすめです。これ以外にも村には文化財が多く、週末には韓屋の主人自ら村内をガイドしてくれます。周辺には仏会寺、羅州郷校などもあり、宿舎に来る道すがら、あるいは帰路の途中で見学してみるのもおすすめです。


慶尚南道(咸陽郡 )

「牛が鳴く村」という由来がある牛鳴里(ウミョンニ)は風水地理学上、牛が安らかに横たわり反芻する姿のような地形をしているところです、農業を営んでいた昔の人々にとって牛は豊かさと平和の象徴でした。そのためこの村は昔から土地が肥沃で豊かなところとして有名なところでした。その村で中心的な役割を果たす学者の家がこの牛鳴里鄭氏古家です。またこの村は孝行者を多く輩出したことでも有名で孝里村(ヒョリマウル)と別名で呼ばれることもありました。村の人々は昔から学者を多く輩出し、土地が広く暮らし向きも豊かだったこの家を中心に村を形成していたため、「孝里宅」とも言われてきました。 この韓屋のオーナーは2013年からこの家を一般に公開しはじめましたが、板の間に横になりじっと空を眺め人々が憩いのひとときをすごしてもらいたいという一心ではじめたのがきっかけでした。まだここに実際に宿泊した人は多くはありませんが、牛鳴里鄭氏古家に泊まった人々に村の素晴らしい気を与え、歴史と伝統を身近に感じでもらえる場所になればとオーナーは願っています。 自家菜園で野菜を収穫したり、ソンビ(朝鮮時代の学者)体験もできる牛鳴里鄭氏古家、農業を生業とし数多くの学者を輩出した朝鮮時代の伝統的な韓屋を体験できる場所です。


江原道(洪川郡)

江原道洪川(ホンチョン)にある「木と鳥(ナムワセ=나무와 새)は韓屋ペンションです。 2011年に建てられた韓屋ペンションで、目の前に八峰山(パルボンサン)の山々がが雄大に広がり、その麓には洪川江(ホンチョンガン)が静かに流れ、美しい光景に自ずと癒される場所に位置しています。 韓屋の古風さを味わえるとともに、プライバシーを確保し便利な作りとなっている韓屋ペンション。天井が高いため圧迫感がない作りのオンドル部屋、ベッドルーム、そして現代風のキッチンまで兼ね備え、宿泊客に最大限使いやすいよう設計されています。 韓屋に使われる木材は同じく江原道にある桂芳山(ケバンサン)雲頭嶺(ウンドゥリョン)峠の松の木を使用、室内の壁などは天然黄土や炭、木酢液など天然素材で仕上げをし、健康的かつ松の木独特の香りが漂います。 近くには10分ほどの距離のところにリゾート地・ビバルディパークがあり、一年を通してレジャーを楽しめます。


慶尚北道(高霊郡 )

ケシル村は朝鮮時代中期、嶺南士林派の宗祖である佔畢斎・金宗直(キム・ジョンジク)先生の子孫が作り上げた善山金氏(ソンサン・キムシ)の集姓村です。 およそ360年の伝統を受け継ぐ村で、民俗資料62号佔畢斎宗宅、文化財資料第111号道淵斎(トヨンジェ)、市道有形文化財第175号佔畢斎文集冊板及び彛尊録などの文化財を保存しています。 ケシル村にはおよそ60世帯がいまもなお住んでおり、土塀や韓屋を復元・補修しつつ韓屋村を今に伝えています。 村の共同運営により、韓屋宿泊体験、農産物栽培、伝統礼節及び伝統遊びなどの体験プログラムを実施しており、訪れる人々に農村体験の場を提供しています。 村の道沿いにあるモッコルテク(宅)はこじんまりした韓屋で、客室が1つのみある宿泊施設です。客室内には最新式のトイレと浴室、キッチンが完備しています。オーナーの暮らしがあまるところなく垣間見れる韓屋の中庭の風景は大変美しいものがあります。塀に描かれたかわいい壁画もちょっとした見どころです。 ケシル村の韓屋体験はケシル村営農組合法人が一括管理・運営しています。


全羅北道(完州郡)

全羅北道完州郡(ワンジュグン)の澄んだきれいな農家が立ち並ぶ鳳捿(ポンソ)コル(谷)は青い山に囲まれた深く静かな山あいの村です。 斗億(トゥオク)ヘンボクトゥリム村は鳳捿コルの斗億村の中にある韓屋で、建物の前には広々とした芝の庭が、そして背後には高い山々が屏風のように広がっています。自然に恵まれたこの地に来れば、爽快な空気が体中をきれいにしてくれるような気分になるほどです。 韓国の風水地理的に素晴らしいとされる場所・明堂(ミョンダン)でも韓国の八大明堂のひとつに数えられる鳳捿コルのトゥオク村。 全州中心部からさほど離れていませんが、桃源郷を思わせるほど深く物静かな山間の村です。村の右手には終南山(チョンナムサン)、左手には西方山(ソバンサン)があり。山が村を包み込んでいるかのように見え、この姿が鳳凰が包み込んでいる形に似ていることから「鳳捿」という地名が付けられたといいます。こんな地形のおかげで空気は澄み、一年を通じて美しい風景を誇っています。 斗億村は完州郡の村活性化事業を通じて、斗億ヘンボクトゥリム村に生まれ変わりました。斗億村には築150年の韓屋から築45年の韓屋までさまざまな韓屋が軒を連ねていますが、2010年から村では共同で韓屋宿泊業と協力しさまざまな体験プロフラムを開始しました。 その中で斗億ヘンボクトゥリム村は教育用体験館としての機能を果たしているところです。客室のほか、およそ100平方メートルの広さの大きな体験場があり、団体専用施設として利用しています。 体験場では礼節教育の実施や科挙試験の再現を体験したりします。 宿泊費用には1日3食の食事も含まれていますが、酵素を使って作った漬物やナムル、野菜がいっぱいの地元の田舎料理で構成された健康食をご提供しています。味もすばらしく、都会では味わえないおかずが多く、ご利用のお客様から好評を博しています。 敷地入口の大門脇にある門間(ムンガン)チェの建物に入ると、さまざまご利用いただけるとても広々とした芝の中庭が目に飛び込んできます。そして中庭の前には青い山々を背景に正面、左右にと大きくはだかる瓦屋屋根の家屋が広がり、伝統韓屋の雄大な雰囲気を感じられます。 韓屋の客室は特別な装飾はなく、こじんまりとしてシンプルな造りです。薪を焚いて利用する昔ながらのオンドル部屋となっていることもあり、エアコンは設置されていません。 大門の正面にある体験館の戸は天井につるし開閉する形態となっています。そのため中庭に向って設置されている10つの戸すべて天井に吊るし上げており、山側の戸もやはりすべて開くと、四方に外の風景がパノラマのように広がり素晴らしい風景となります。 斗億ヘンボクトゥリム村は農漁村体験及び休養村の指定を受けた村です。このため村では共同でさまざまな体験を実施しています。 ガイドとともに村の森を巡る「自然体験」、願いを書いたネックレスを作ってかけたり、明堂を訪れる体験などもあります。種籾を蒔いたり、稲を刈ったりする「稲作体験」を始め、サツマイモ掘りの体験も季節毎に行っています。 また弓矢、丸い金属製のリングを転がして遊ぶクルロンセなど伝統遊びを体験することもできます。 ソリ(音)学堂や礼節教育などの体験も一年を通じて2日間のコースで行われています。 この他「杵つき体験」、「案山子作り体験」、「伝統チェギ作り体験」、「凧作り体験」なども常時実施しており、学校単位などの団体で韓国の伝統文化を自ら体験し学ぶことができ、児童・生徒の課外学習の場所として最適なところです。


京畿道(漣川郡)

朝鮮王家は1807年に建てられた高宗皇帝の令孫・李芹の古宅である念芹堂を基盤に作ったミュージアムホテルである。ソウル市鍾路区明倫洞にあったものを京畿道漣川に移し、韓国伝統王室の建築遺産を継承している。5ヶ月間の解体作業を経て、瓦や大梁、垂木、柱、礎、基壇、台石などをすべて移し、27ヶ月の期間を経て朝鮮王家の現在の姿を完成した。一般によく知られていなかった王室の空間がだれでも体験できる開かれた空間になった。王室韓屋での宿泊は王室文化の体験と同じ。韓屋客室は15室あり、全室にトイレ、冷房、冷蔵庫などを完備した。よもぎ蒸しや韓方せっけん作りなど、体験プログラムも運営する。客室に茶道セットを無料で提供し、朝食は有料で事前に予約するとハナウドご飯定食が食べられる。伝統婚礼やワークショップなどの場所として貸し切りも可能。ホテルの庭には小さい池や散策路があって、自然に囲まれてゆったり休める。


全羅南道(求礼郡 )

全羅南道求礼郡(クレグン)官山里(クァンサンリ)にある老姑壇(ノゴダン)ゲストハウス&ホテルは智異山のパノラマを臨む休息型宿泊施設です。 主に週末や休み期間を利用し家族連れで智異山求礼トゥルレキルを散策する観光客が多くなっています。 このホテルの特長は全室ゲルマニウム温泉のお湯が楽しめること。登山から帰ってきて温泉で疲れを癒すことができます。きれいに整備された屋上庭園からは智異山の風景も満喫できます。 往復15,000ウォンで老姑壇までの送迎を行っており、バスが運休となる冬期には特に登山へ向うお客様に人気を博しています。ご希望によって無料で登山ガイドも行っています。


全羅北道(扶安郡 )

シャニーモーテル(Shani Motel)は5階建ての全29室ある宿泊施設です。 全羅北道扶安(プアン)市外バスターミナルから徒歩7分の距離にあり、アクセスも大変よく、すべての客室が清潔で広々とした間取りとなっています。 お体の不自由な方向けの専用駐車スペースをはじめ、出入口のスロープ、点字ブロックなど肢体・視覚に障がいのある方向けの施設も完備しており、シャニモーテルならではのサービスとなったいます。特に目がご不自由な方をガイドする盲導犬とも一緒にお泊りいただけ、お体の不自由な方にもアクセスしやすいようになっています。 毎年5月のマシルキル祭りの期間には特にご利用のお客様が多くなっています。最も人気がある客室は一般室で、全室リーゾナブルな料金で皆様にご提供させて頂いています。


慶尚南道(固城郡 )

崔必侃(チェ・ピルガン)古宅(崔泳徳(チェ・ヨンドク)氏古家)は石塀道の風景が際立つ建物です。 慶尚南道文化財178号に指定されたこの建物は、村の他の建物に比べ、高い塀があり雄大な両班の家屋の形態を持つ韓屋です。 固城郡(コソングン)の山間のトンメェコル(독뫼골)から鶴林里、林浦方面へ続く街道沿いを走ると、鶴洞古塀(학동 옛 담장)と呼ばれる道に出くわし、その表示板の案内通りに進むと簡単にこの韓屋のある村まで辿りつけます。歳月を経て歴史を刻む高塀が続く坂道は車よりもゆっくり歩いて周囲の風景を見つつ趣を感じ取るのが一番です。 現在この古宅は全州崔氏一門が11代に渡り継承し守り続けている宗宅として、敷地のみでも2000坪にも及ぶ広大な土地にあります。 古宅には屋敷の入口の大門横にある大門間チェの建物と母屋、高殿の板の間が趣ある建物の奥まった方にある舎廊チェ、男主人の居住空間であった舎廊チェ、さまざまな物を収納していた納屋・庫房チェなどの建物があり、中門を境に男女それぞれが住む空間を分け隔てる伝統的な士大夫(両班)の家の造りとなっています。